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共同通信
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【ワシントン共同】米国防総省は12日、中西部ミシガン州上空で撃墜した飛行物体の航路を分析した結果、西部モンタナ州にある機密性の高い国防総省用地の近くを通過していたと明らかにした。偵察目的だったのかどうかも含め、調査を本格化させる。北米上空での飛行物体の撃墜は10日から3日連続。今後も同様の主権侵害が続く可能性もあるとみて警戒を強化する。
米国防当局者は記者団に対し、4日に中国の偵察気球を撃墜するまで、米北方軍や、米国とカナダの防衛組織・北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)による飛行物体の撃墜はなかったと説明。今月に入り、前例のない事態が4件も頻発しているとの認識を示した。
12日午後に撃墜した飛行物体は11日夕、国境から70マイル(約113キロ)以上北方のカナダ領空で探知した。その後、米領空に入り、モンタナ州などを通過。ミシガン州のヒューロン湖上空の約2万フィート(約6100メートル)を飛行中、民間機に危害を及ぼしかねないとして、米軍のF16戦闘機が空対空ミサイル「サイドワインダー」で撃墜した。