新車不足、中古車価格が上昇

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共同通信
富山港に並ぶ中古車=昨年8月、富山市

 中古車価格が上昇している。半導体不足などにより新車の供給が低迷し、下取りで中古車として出回る車が減ったことなどが背景にある。納車まで時間がかかる新車に代わり、中古車の需要が高まった。中古車価格が落ち着くためには、新車の供給制約の解消がカギとなりそうだ。

 リクルート自動車総研がまとめた「中古車購入実態調査2022」によると、2022年の平均購入単価は156万6千円で、15年の調査開始以降で最高となった。5年間で約25万円上昇しており、新車の値上がりなども反映している。車種では軽自動車やミニバンが人気を集めている。

 22年の中古車の市場規模は3兆5578億円と推計した。過去最大だった21年より約6千億円減少した。21年は新型コロナウイルス感染拡大で低迷した20年からの反動で購買が活発化していた。

 東京都内のある中古車販売店の担当者は「新車の納期が遅い人気車種は、中古車価格が新車を上回ることがある」と説明する。