ネット投稿削除へ裁判外手続き

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共同通信

 インターネット上の誹謗中傷対策を議論する総務省の有識者会議は21日、問題のある投稿の迅速な削除に向けた手続きを創設する検討に入った。被害者が裁判所に削除を申し立てた場合、司法判断が出るまでの間に被害が広がりかねない。このため裁判をしないでトラブルを速やかに解決する「裁判外紛争解決手続き(ADR)」の活用を例示した。会議はADRなどの有効性を検証し、今夏をめどに報告書をまとめる。

 ネット上では、交流サイト(SNS)などで人の名誉を傷つけたり、プライバシーを侵害したりする行為が問題になっている。ただ、投稿の削除を求めて裁判所に仮処分命令を申し立てても、発令まで数カ月かかることが多いという。

 この日の会議では「迅速な削除に特化した手続きの創設」を検討課題として挙げ、一例としてADRを明記した。

 一般的にADRは公正な第三者が関与して問題の解決を図る仕組み。裁判に比べて手続きが迅速で、費用の抑制も期待できる。非公開で行われるため、被害者のプライバシーが保たれる利点もある。