被災妊婦35万人超に医療必要

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共同通信
シリア北西部で被災した妊娠中の女性(左)=16日(ロイター=共同)

 【ガジアンテプ(トルコ南部)共同】6日に起きたトルコ・シリア大地震では、妊娠中の女性も多数、被災した。国連人口基金(UNFPA)は22日までに、地震を生き延び、緊急の医療サービスを必要とする妊娠中の女性は両国で約35万6千人に上ると明らかにした。避難生活を強いられている女性が多く、支援が課題となっている。

 UNFPAによると、地震から生存した妊娠中の女性はトルコで約22万6千人、シリアで約13万人。うち、3万8千人以上が3月に出産する予定だという。

 多くが地震で大切な家族や自宅を失い、キャンプなど避難施設に身を寄せている。冬の寒さに加え、食料や清潔な水の入手も難しく、健康状態が危険にさらされている。

 被災地では地震で医療機関も被害を受けている。UNFPAは、妊娠中の女性らへの医療提供は「地震の被害対応で不可欠。命を救うことになる」と訴えている。