訪日クルーズ寄港、100港目標

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共同通信
清水港に入港するクルーズ船「アマデア」=1日午前、静岡市

 政府は、外国の船会社による訪日クルーズ船の寄港先を2025年に100港まで拡大する数値目標を設定する。新型コロナウイルス禍で途絶えていた訪日クルーズは1日、約3年ぶりに再開。過去最多の寄港実績は19年の67港だが、受け入れる地方港を大幅に増やし、買い物や飲食などの消費増を目指す。月内に閣議決定する改定版「観光立国推進基本計画」に盛り込む。

 クルーズ船による訪日客数に関しては、ピークだった17年の水準(253万人)を25年に回復させることを明記する方向だ。政府関係者は「寄港先の選択肢を増やしながら、全体の客数も伸ばしたい」としている。

 訪日クルーズは20年のダイヤモンド・プリンセス集団感染後にストップ。21、22年は寄港がゼロだったが1日、ドイツの船会社「フェニックス・ライゼン」のアマデアが静岡県の清水港に入港した。

 政府が重視するのはこれまで受け入れ実績がない地方港だ。訪日観光客は国際空港や主要港に近い大都市に集まる傾向が長年続いており、全国の地方港にクルーズ客を呼び込めれば分散化できる。