防衛装備輸出、首相「結論出す」

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共同通信
参院予算委で答弁する岸田首相=1日午後

 岸田首相は1日の参院予算委員会で、防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」や運用指針の見直しに向けた議論を加速させる意向を示した。ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ「国際法違反の侵略を受ける国を支援するために重要な手段だ。結論を出さなければならない」と述べた。LGBTなど性的少数者への対応を巡り、自民党で理解増進法案提出に向けて準備を進めていると強調した。

 他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)に関し「現実問題として相手方のミサイル発射、特に第一撃を事前に察知し、阻止するのは難しくなってきている」と指摘した。首相は米軍の打撃力に完全に依存することはなくなるとして、自衛隊は「盾」、米軍は「矛」を担うとしてきた日米の役割分担が変容する可能性に言及している。

 反撃能力の一手段と位置付ける米国製巡航ミサイル「トマホーク」の取得は、敵の射程圏外から攻撃可能な「スタンド・オフ防衛能力」強化の一環だと説明。「ミサイル体制を充実させ、対応能力を向上させる」と理解を求めた。