ヨクミル顧問医師 野田一郎先生
「お子様の思いを否定せず、認めてあげるとストレスが軽減できる場合も多いです」
Q. 最近の子どもたちが抱える心の不調の傾向は?
慣れない海外生活で知り合いもいない環境は、それだけで大人がストレスを感じるように、お子様たちもストレスを感じます。さらに、コロナ禍で外出制限、友達と交流できない、マスク着用など様々な我慢を強いられ、お子様は少なからずストレスを感じ、イライラして集中力がなくなる傾向があります。
Q. ストレスが体の不調や行動に現れた際に、しつけの問題や反抗期と、どう分けて考えるべきでしょうか?
お子様のストレスは、言葉でうまく表現できない場合、身体の症状とか性格や行動の変化として現れることがあります。身体の症状は、病気かどうか診察や検査を受けることも必要です。性格や行動の変化は、年齢によって思春期と判断が難しいこともあるでしょう。 どの年齢でも、体調や性格、行動に変化がみられたときは、親がよく話を聞いてあげることが大切です。お子様の思いを否定せず、認めてあげるとストレスが軽減できる場合も多いです。家族だけで対応が難しい時は、専門家にご相談ください。
Q. どのような症状が見られた際に、専門家に相談すればよいですか?
なかなか治らない腹痛や頭痛、朝起きられない、食欲がない、ぼんやりしている、怒りっぽい、音に敏感になる、反抗的、不登校などは、心が疲れているサインの可能性が高いです。そんな症状に気付いても、海外での精神科の受診やメンタルカウンセリングを受けるのは、非常にハードルが高いと思います。ヨクミルは、自宅からオンラインで日本人専門医に相談できますので、重症化する前に気軽に利用して欲しいです。
Q. 子どもに家庭内の環境がストレスを与えないようにするために、親が心の健康を保つ、もしくは心の健康状態を測るためのアドバイスをお願いします。
海外での子育ては、お母様は孤独感を感じやすいものです。コロナ禍でストレスも溜まっています。お子様は敏感なので、親のストレスを感じ取っています。ストレスは軽いうちに解消することが大切です。お子様の発育や健康のことなど、ちょっとした不安も一人で抱えないで、誰かと話すことで気持ちが楽になりストレス解消になります。ヨクミルは、海外で子育てをしている小児科の先生、子育てコミュニティで母親のサポートをしている先生らもいますので、気軽に話してみませんか?
Q. 今後子どものメンタルヘルスの観点で、気を付けておくことはどんなことでしょうか?
メンタルクリニックを受診するお子様は、自己肯定感が低く「自分が悪い」「生きていてごめんなさい」「消えた方がまし」と感じています。それを作っているのは親御様です。「ダメだねぇ」とか「こんな娘に産んだつもりないのに」という何気ない言葉が、お子様の心に響いています。 自己肯定感が上がるように、人と比べるのではなく個性や長所を伸ばして、環境に順応できるようにすることが大切です。専門医は親御様に対して、お子様の接し方などをアドバイスします。それぞれ症状や対策は違いますので、重症化してしまう前に親子で相談されることをお勧めします。
野田一郎先生
野田耳鼻咽喉科(兵庫県宝塚市)院長。ヨクミル顧問医師。福井医科大学(現福井大学医学部)卒業。海外赴任した患者さんから海外医療に関する多数の不安を聞き、「インターネット上で相談することで、不安を解消できるのではないか」とヨクミルを共同開発した。自身も留学経験があるため、海外在住邦人の不安に寄り添い「親身になって相談に乗ってくれる」と評判。
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