エレベーターの約10%が常に故障 閉ざされる地下鉄アクセス

 

 

エレベーターの約10%が常に故障

閉ざされる地下鉄アクセス

 

L線リボーニア・アベニュー駅に新設されたエレベーター / Photo: Marc A. Hermann / MTA (https://www.flickr.com/photos/mtaphotos/52115758093)=2022年6月
L線リボーニア・アベニュー駅に新設されたエレベーター / Photo: Marc A. Hermann / MTA (https://www.flickr.com/photos/mtaphotos/52115758093)=2022年6月

 

 ニューヨーク市議会の政策タスクフォースは、市内の地下鉄構内にあるエレベーターの約10%が恒常的に故障しているという報告書を発表した。2月28日、amニューヨークが報じた。

 地下鉄網にエレベーターは353基。そのうち平均34基が故障中だったという。もともとエレベーターがあるのは、全地下鉄駅の4分の1。体の不自由な利用者やベビーカーを使う市民にとって地下鉄アクセスが閉ざされる。297基あるエスカレーターも平均33基、約11%が稼働していなかった。MTAはエレベーターが94.9%、エスカレーターが90.1%稼働していると公表しており、実態との乖離が浮き彫りになった。エレベーターを民間業者が管理する場合、MTAが管理する場合に比べて、修理に3倍の時間を要することも判明した。

 キース・パワーズ多数党院内総務は「数が少ないのだから、故障は許されない」とコメント。自ら車椅子を使う活動家、ジェーン・ライアンさんは「エレベーターが1基故障するだけで、我々は構内や歩道から先に行けなくなる」と指摘している。昨年6月、障害者の支援活動家が起こした訴訟を巡り、MTAは2055年までに地下鉄アクセスを95%にするという調停案に合意。今年は15の駅で29基のエレベーターを新設すると発表している。

 


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