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共同通信
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日韓両政府が元徴用工訴訟問題を巡る協議で、原告への賠償問題と併せ、日本の対韓輸出規制や首脳の相互往来再開など、両国間の懸案を「パッケージ」で解決する方策を検討していることが分かった。韓国が元徴用工問題で日本に配慮する解決策を示したことに韓国内で反発が起きている現状を踏まえ、解決は日韓双方の利益につながるとアピールする狙いがある。外交筋が4日、明らかにした。
元徴用工問題は日韓間の最大の懸案で、他の課題の解決も阻む壁となっている。外交筋によると事務レベルでは論点がまとまりつつあり、政治決断の段階。両政府は徴用工問題解決を機に、正常化に向けた措置を順次講じる方向で議論。日本外務省幹部は「韓国が解決策を正式に決断すれば日本としてできることをやる」と述べた。
外務省間で検討しているのは、まず韓国政府が日本企業の賠償金支払いを韓国の財団が肩代わりする解決策を正式発表。日本政府は有志の日本企業による財団への寄付を容認し、過去の政府談話や日韓共同宣言の継承を表明して元徴用工らへの「おわびの気持ち」を示す段取りだ。