車避難、60市町村が認める

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共同通信
自動車避難に関する7道県108市町村の回答

 日本海溝・千島海溝沿いで巨大地震が発生した際、津波被害が想定されるとして国が防災対策の「特別強化地域」に指定した7道県の108市町村のうち、少なくとも60市町村が自動車での避難を認めると地域防災計画などに明記していることが4日、共同通信のアンケートで分かった。多くが原則徒歩などの条件を付け、車はやむを得ない場合に限っていることも判明した。

 東日本大震災では原則禁止とされていた車で多くの人が車で逃げた実態を踏まえ、検討が進みつつある状況が浮かんだ。車を使っていいケースの周知や、渋滞や事故を避けるために住民がルールを守れるかどうかが課題になりそうだ。

 国は昨年9月に策定した日本海溝・千島海溝地震の対策基本計画で「道路寸断や渋滞、事故の可能性が低いことを前提に自動車避難も検討する」などと明記。自治体はこれに基づく対応を検討している。

 「自動車避難を認めると明記」と回答したのは、条件付きやルール未定を合わせて60。明記とは答えなかったものの、ケースによっては認めるとする自治体も複数あった。