入管の収容長期化、解消が狙い

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共同通信
「私たちを助けてください!」。入管難民法改正案が閣議決定された7日、東京・永田町の国会周辺で同法案に抗議するイスラム教徒少数民族ロヒンギャのミョーチョーチョーさん(37)=右から2人目=。2006年にミャンマー軍の迫害から逃れて来日。2月に3回目の難民申請が却下され、法が成立すれば強制送還の対象となり得る。ミョーさんは「国に戻れば殺される。現実を見てほしい」と訴えた。

 政府は7日、外国人の収容・送還に関するルールを見直し、難民認定申請中の場合は本国への送還が停止される回数を原則2回に制限することなどを盛り込んだ入管難民法改正案を閣議決定した。不法滞在などで強制退去を命じられても、本国送還を拒む人の長期収容を解消するのが狙い。外国人支援者らは「本国に戻されれば、難民申請者の命が危険にさらされる」と批判している。

 現行法では難民申請中には強制送還が停止される。入管当局は送還逃れの意図で申請を繰り返すケースが多いとみており、改正案は、申請による送還停止の回数に制限を設ける。3回目の申請以降は「難民認定すべき相当の理由」を示さなければ送還する。