中国、仲介成果を誇示

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共同通信
サウジアラビアとイランの外交関係者と握手する中国の王毅・共産党政治局員(中央)=10日、北京(ロイター=共同)

 【テヘラン共同】2016年から断交していたイランとサウジアラビアの外交関係正常化の合意を巡り、仲介した中国の外交担当トップ、王毅・共産党政治局員は10日「中国は、信頼できる善意の仲介役として責任を果たした」と成果を誇示した。米国は交渉に直接関与しておらず、中東での中国の存在感を印象付けた。

 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は10日「中東の緊張緩和に向けたいかなる努力も支持する」と述べ、アラブ諸国や国連も中東の対立軽減につながる可能性があると合意を歓迎した。

 イラン、サウジと中国は共同声明で「主権の尊重と内政不干渉を確認した」とうたった。イランのアブドラヒアン外相は10日、ツイッターで「中東やイスラム世界に大きな可能性をもたらす。正しい方向に向かっている」と合意の意義を強調。サウジのファイサル外相も「中東諸国には共通の利益があり、繁栄と安定のモデルを共につくり出す必要がある」とツイッターで表明した。