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共同通信
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日本の大学が外部からのサイバー攻撃により、情報システムがコンピューターウイルスに感染したり、身に覚えのないメールを外部に送信したりする被害が2018年から22年の5年間で延べ89件あったことが13日、トレンドマイクロの調査で分かった。先端技術の不正入手に利用される恐れがあり、文部科学省は「攻撃が巧妙になっている」と警戒している。
18年は22件、19年は16件だった。20年は11件と落ち着いたが、21年は20件、22年も20件となった。
22年12月に被害に遭った熊本県立大では、名誉教授のメールアカウントが乗っ取られ、本人のアドレスから46通のメールが勝手に送信された。名誉教授のアカウントには22年8月以降、海外から千件を超える不正アクセスがあったという。
イスラエルのセキュリティー企業KELAによると03年以降、日本の大学関係者のものとみられるメールアドレスが累計100万件以上、流出。一部は「ダークウェブ」で販売されたことがあり、大学へのサイバー攻撃に悪用される可能性があると指摘する。