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共同通信
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【ニューヨーク、ワシントン共同】米財務省と米連邦準備制度理事会(FRB)、米連邦預金保険公社(FDIC)は12日、米シリコンバレー銀行の破綻処理を巡り「全ての預金者を完全に保護する方法で処理を完了する」とする共同声明を発表した。FRBが金融機関の資金繰りを助ける新たな仕組みをつくる。
シリコンバレー銀の破綻に伴い金融機関への信用不安が拡大する恐れがある中、早期に預金者保護策を打ち出し、破綻の連鎖を防ぐ狙いがあるとみられる。
共同声明によると、新たな資金繰り支援策は、金融機関を対象に米国債などを担保として最長1年の融資を提供する。政府の既存基金から最大250億ドル(約3兆3600億円)を拠出できるようにする。FRB、FDICからの勧告を受け、イエレン米財務長官がバイデン米大統領と協議した上で承認した。
声明では破綻処理に伴う損失は「納税者の負担になることはない」とも強調。株主と一部債務者は保護されず、上級管理職を解任したことも明らかにした。