検察、特別抗告へ最終調整

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共同通信
袴田巌さん

 1966年に静岡県の一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さん(87)の再審開始を認めた東京高裁決定について、東京高検は20日、最高裁に特別抗告するかどうかを決める。同日が期限。関係者によると、決定を不服として特別抗告する方向で最終調整しており、最高裁が再審開始の可否を改めて判断する見通し。

 特別抗告の要件は憲法違反か判例違反に限られる。再審開始には無罪を言い渡すべき明らかな証拠を新たに発見することが必要になる。検察側は、高裁決定は判例などに違反しているとみているもようだ。

 高裁は13日の決定で弁護側主張を全面的に認め、確定判決が「犯行着衣」と認定した衣類5点の証拠を捜査機関側が捏造した可能性が極めて高いと指摘。検察関係者からは「根拠が示されていない」との声が出ていた。

東京・霞が関の検察庁=15日