劣悪な環境で飼育、犬を虐待疑い

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共同通信
警視庁が確認した犬の多頭飼育の現場(警視庁提供)

 国の天然記念物の甲斐犬など犬10匹を劣悪な環境で飼育し虐待したとして、警視庁保安課は29日までに、動物愛護法違反の疑いで、東京都八王子市片倉町、元ブリーダーの尾川隆容疑者(46)を逮捕した。大量に繁殖して十分に世話できない「多頭飼育崩壊」が起きたとみて調べる。

 保安課によると、2010年2月から飼育を始め、約170匹を飼っていたときもあったが、少なくとも15匹が死んだという。保安課が今年1月に家宅捜索した際は約100匹おり、水や餌が十分に与えられず、あばら骨が浮き出るほど痩せたり、脚が曲がっていたりする犬もいた。小さなケージに1~3匹入れられている場合もあった。