有明海の不時着、原因は燃料切れ

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共同通信
福岡県大牟田市沖の有明海から引き揚げられる小型機=2022年10月23日(三池海上保安部提供)

 昨年4月、3人乗りの小型機が有明海に不時着し2人が溺死した事故で、運輸安全委員会は30日、調査報告書を公表した。男性機長が自機の位置を見失ったまま飛行を続けたため燃料切れとなり、エンジンが停止して不時着したとしている。

 報告書によると、機長が地上の目標物から目を離しているうちに、どこを飛んでいるか分からなくなった可能性があると指摘。周辺の地形に不慣れで、航空図も持っていなかった。

 事故は昨年4月18日に発生。福岡県大牟田市の三池港から西に約10キロの海に不時着した。機長で死亡した宮崎県都城市の本村栄一さん=当時(80)=は唯一の国産旅客機YS11で「最後の機長」を務めた。