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共同通信
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都道府県庁所在地(東京は新宿区)と政令指定都市計52市区の約8割に当たる43市区が、災害時の避難指示などを多言語で発信していることが1日、共同通信のアンケートで分かった。外国人住民が増え、多文化共生社会に向けた取り組みが広がりつつある。ただ、ウェブサイトへの掲載のみなど発信手段が限られるケースがあるほか、対応言語もばらつきがある。確実に伝わるような仕組みができるかが課題だ。
調査は2~3月に実施。河川氾濫や土砂災害といったリスクがある際などに発信する避難情報を多言語化しているかどうかを聞いた。
「している」と回答した43市区に方法(複数回答)を尋ねたところ「ウェブサイト」が最多で32市区。「交流サイト(SNS)」25市区、「メール」17市などが続いた。多様な伝達手段を設ける市がある一方、4市はウェブサイトだけと、取り組みに濃淡が見られた。
サイトやSNSへの掲載は住民に閲覧してもらうことが前提。2016年の熊本地震では、避難所の情報を掲載したが、適切に避難できない外国人も多かったとされる。