最後の無線連絡は「了解」

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共同通信

 沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、ヘリは消息を絶つ約2分前、近くの空港の管制官から周波数を変えるよう無線で呼びかけられ「了解」と応答していたことが10日、関係者への取材で分かった。通常通りのやりとりで、これが最後の無線交信だった。その後、急なトラブルに陥った可能性があり、陸自が詳しく調べている。

 自衛隊と海上保安庁は10日、不明となったままの第8師団の坂本雄一師団長ら10人の捜索を続けた。

 関係者によると、ヘリは6日午後3時46分、航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸。宮古島西方の下地島に近づいていた午後3時54分ごろ、下地島空港の管制官は「下地島の管制圏に入ったら、下地島の周波数でコンタクトしてください」とヘリに連絡。ヘリは「了解」と応答した。午後3時56分、洋上でレーダーから機影が消えた。

 ヘリは離陸から不明となるまでの10分間に宮古島と下地島の両空港の管制と複数回交信しており、異常を示すような内容ではなかった。