Published by
共同通信
共同通信
林芳正外相が今月2日の日中外相会談で、岸田文雄首相と習近平国家主席による電話会談の早期実施を打診したことが11日分かった。岸田政権が目指す中国との「建設的かつ安定的な関係」の構築を図るため、ハイレベルの対話が不可欠だと判断した。中国当局に拘束された邦人男性の解放に向け、トップに直接働きかける。複数の日中関係筋が明らかにした。
岸田氏が議長を務める5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)を前に、主要議題のウクライナ情勢について中国と意見交換する狙いもある。習氏が日本側の要請を受け入れ、日中間の懸案で新たな対処方針を示すかどうかが焦点になる。
関係筋によると、林氏は秦剛国務委員兼外相との会談で邦人拘束に抗議し早期解放を強く要求。両首脳による電話会談を近く行うよう求めた。中国側は即答しなかったが、中国外交筋は「日中間のハイレベルの対話は絶えず必要だ」と指摘しており、実現に向けて検討しているもようだ。
今年は日中平和友好条約の締結から45周年の節目を迎える。