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共同通信
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岸田文雄首相は、5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の機会に、核兵器保有国も含むG7首脳と被爆者との面会を調整する。原爆の惨禍を直接訴えてもらうことで、G7首脳と核軍縮を目指す決意の共有を狙う。ロシアによる核威嚇や核戦力を増強している中国を念頭に、核の使用を許さないとの強い意志を示し、停滞している軍縮機運醸成を主導したい考えだ。核軍縮も主要議題にするG7外相会合は16日、長野県軽井沢町で開幕する。
首相は、広島市で15日に開かれたシンポジウムにメッセージを寄せ「サミットで世界のリーダーが被爆地を訪問する。G7の強い意志を歴史の重みを持って世界に示したい」と語った。首脳による広島市の原爆資料館視察も検討している。
外相会合では、核軍縮・不拡散をセッションの一つに設定した。林芳正外相は、首相が昨年8月の核拡散防止条約再検討会議で打ち出した「ヒロシマ・アクション・プラン」を中心に議論したい考えだ。核不使用の継続など5本柱で構成され、核保有国も受け入れられる現実的な行動計画と位置付ける。