海のプラスチック汚染削減前倒し

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共同通信
G7気候・エネルギー・環境相会合で、記念写真に納まる西村経産相(前列中央右)、西村環境相(同左)ら=15日、札幌市

 札幌市で15日に開かれた先進7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合の初日討議で、プラスチックごみの新たな海洋汚染を2040年にゼロにする目標で各国が一致したことが分かった。これまで50年を目指すとしていたのを前倒しする。ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、脱炭素とエネルギー源の多様化の両立に連携して取り組む重要性を確認する。

 最終日の16日にまとめる成果文書に盛り込む。海のプラスチック汚染は19年に20カ国・地域(G20)で、50年までに新たな汚染をゼロにするとした「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」に合意した。今回、G7の枠組みで前倒しを決めた。

 東京電力福島第1原発事故の処理水の海洋放出計画を巡っては、日本が当初提案した「放出に向けた透明性のあるプロセスを歓迎する」との文言に反対が強く、削除される見通しとなった。

 エネルギー安全保障を強化するため「持続可能で安価なエネルギーを迅速に導入し、供給源、供給ルートを多様化させる」との文言を成果文書に盛り込む見通し。