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共同通信
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【キーウ共同】ウクライナのクブラコフ副首相兼インフラ相は17日、黒海を通じたウクライナ産穀物輸出を実現させているロシアとの合意が「停止」の危機にあるとツイッターに投稿した。ロシアによる貨物船の検査妨害が原因だと批判。ロシアは合意の期限を5月中旬と主張しており、延長の可否は不透明感を増している。
ウクライナメディアによると、インフラ省は声明で「(ロシアが)世界の食料安全保障を危険にさらし、農産物を武器として利用しようとしている」と述べた。
穀物輸出の合意は国連とトルコの仲介で、ロシアとウクライナを含む4者で締結した。今年3月に延長されたが、期限はロシアとウクライナで見解が異なる。トルコ政府によると、クブラコフ氏は18日にトルコでアカル国防相と会談。合意維持に向けて協議するとみられる。
ウクライナ産の農産物を巡っては、ポーランドとハンガリーが自国農業の保護を目的に一部の輸入停止を発表した。スロバキアも17日に停止を決めた。黒海経由の輸出が滞り、地続きの東欧諸国には安価なウクライナ産の穀物が滞留している。