スーダン兵士が脱出の車列を警護

Published by
共同通信
スーダン北東部ポートスーダンを目指す退避者の車列=24日(川原尚行さん提供・共同)

 【ジブチ共同】スーダンから自衛隊機で退避した北九州市の認定NPO法人「ロシナンテス」の川原尚行理事長が25日、ジブチで共同通信のインタビューに応じ、スーダン首都ハルツームから国外脱出拠点ポートスーダンに向かう車列をスーダン人兵士らが警護していたと証言した。敵対する正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が、それぞれの支配地域で車列の警護役となり「交互に先導しているようだった」と語った。

 国連が計画した車列は23日午前4時ごろ、ハルツームの国連施設付近を出発した。川原さんは自分で用意したオフロード車で加わり、その時点では「ポートスーダンからどのように退避するのか判明していなかった」。

 陸路の移動は30時間超に及んだ。強い疲労と眠気が襲う中、車列から遅れれば「死が待っている」と自らに言い聞かせ、ハンドルを握り続けた。支配地域の境界とみられる地点に着くと、それまで警護していた兵士らが車列から離れ、別の兵士らが先導を始めた。川原さんは「合意が一定程度は守られている」と感じた。

スーダンからの退避を振り返る川原尚行さん=25日、ジブチ(共同)