受刑者暴行で刑務官ら33人処分

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共同通信

 法務省は28日、名古屋刑務所の受刑者暴行問題で、刑務官ら33人を停職6カ月の懲戒処分などにした。うち1人は特別公務員暴行陵虐致傷容疑など、12人は特別公務員暴行陵虐容疑で書類送検された。特別公務員暴行陵虐容疑で書類送検された20代の男性刑務官3人の辞職が28日付で承認された。

 同刑務所で2021年11月上旬から昨年8月下旬にかけ、刑務官22人が受刑者3人に対し、顔をたたいたり、アルコールスプレーを顔に噴射したりした。暴言を吐いたり土下座をさせたりする不適正な処遇もした。男性受刑者は左まぶた付近に5日間のけがを負っていた。昨年12月、斎藤健法相が暴行問題を明らかにした。

 名古屋刑務所では01年、消防用ホースで尻に放水された受刑者が死亡し、02年には革手錠で腹部を締め付けられた受刑者2人が死傷する事件が起きた。関与した刑務官らは特別公務員暴行陵虐致死罪などで有罪が確定した。