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共同通信
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岸田文雄首相は29日、アフリカ4カ国歴訪のため政府専用機で羽田空港を出発した。5月19日に開幕が迫った先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に向け、新興国・途上国と連携を強化する狙いがある。ロシアのウクライナ侵攻や中国の覇権主義的な行動を踏まえ、法の支配に基づく国際秩序維持の重要性で一致したい考えだ。
出発に先立ち、首相は「ウクライナ情勢や国際的な課題について意見交換し、連携を確認したい。その結果を広島サミットの議論の充実にもつなげたい」と羽田空港で記者団に述べた。戦闘が続くアフリカ北東部スーダン情勢に関しても「関係国と議論し、安定化に向け協議したい」と語った。
エジプト、ガーナ、ケニア、モザンビークの順で訪問し、各国首脳と会談。中国がアフリカなどで途上国を借金漬けにして影響力を強める「債務のわな」を念頭に、ルールに基づく開発金融が重要との認識を共有する。
日本への帰路、政府専用機の給油のためシンガポールに立ち寄り、リー・シェンロン首相と会談。5月5日に帰国する。