御巣鷹の尾根、登山道開通

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共同通信

 1985年に520人が犠牲となった日航ジャンボ機墜落事故の現場、群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」に向かう登山道が29日、冬の閉山期間が終わり開通した。2019年10月の台風19号で被災した村道などが復旧し、今年から冬以外の入山規制がなくなった。遺族らは陽光の下、整備された登山道をゆっくりと踏みしめ、犠牲者に思いをはせた。

 夫の小沢孝之さん=当時(29)=を亡くした大阪府豊中市の紀美さん(66)は、墓標に好きだったビールの缶を供え、手を合わせた。スマートフォンの孫の画像を示しながら「1歳になったよ。また連れてくるからね」と語りかけ、涙を拭った。