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共同通信
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【ワシントン共同】2024年の米大統領選は人工知能(AI)を本格活用した初の選挙となる。共和党は再選出馬した民主党のバイデン大統領を批判しようと、架空の2期目を悪夢のように描いた宣伝動画をAIで生成し公開。民主党は「捏造だ」と反発している。
バイデン氏が出馬表明した25日に共和党が公開した動画は、バイデン氏とハリス副大統領が満面の笑みで勝利を祝うようなシーンで始まる。「最弱の大統領が再選されたらどうなる」との字幕が浮かび、米国が混迷に陥る様子が描かれる。
「今朝、中国が台湾に侵攻した」「昨日、国境管理当局者が8万人もの不法移民に圧倒された」。本物の写真とほとんど見分けが付かない人工画像と共にナレーションが流れる。
株価暴落や過剰摂取による死亡が相次ぐ医療用麻薬フェンタニルのまん延、犯罪増加で都市が封鎖される様子が続き、最後はバイデン氏が思い悩むような場面で約30秒の動画が終わる。
画面の隅には小さく「全てAIが作成した動画」との注意書きが添えられている。