Published by
共同通信
共同通信
【アスンシオン共同】南米で唯一台湾と外交関係を持つパラグアイで4月30日、大統領選が行われた。台湾との国交維持を明言する与党の中道右派サンティアゴ・ペニャ元財務相(44)が当選を確実にし、支持者を前に「この勝利に感謝する」と述べた。地元メディアが報じた。
台湾と断交し中国と国交を樹立する方針を示唆していた野党連合の中道右派エフライン・アレグレ元公共事業・通信相(60)が次点の見通し。
中南米では台湾と断交する国が相次ぎ、3月にもホンジュラスが断交し中国と国交を樹立したばかり。ペニャ氏の勝利で地域の「断交ドミノ」はひとまず止まる。
選挙管理当局の中間集計によると、開票率90.73%時点でペニャ氏の得票率は43.15%、アレグレ氏が27.51%。
台湾が中南米で外交関係を維持するのは7カ国。パラグアイは台湾と66年の外交関係を持ち、多額の援助を受けている。
ペニャ氏所属のコロラド党は1989年の民主化以降ほぼ「1強」で政権を握り、対米関係を重視する。