ウクライナの力、歌で表現

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共同通信
8日、英リバプールでファンと交流するトボルチのアンドリー・フツリャクさん(左)とジェフリー・ケニーさん(共同)

 【リバプール共同】欧州最大級の音楽祭で、各国から集まった代表が競う「ユーロビジョン」が9日、英中部リバプールで始まる。ロシアが侵攻したウクライナの代表「トボルチ」も英国入り。困難な状況でも前に進むとのメッセージが込められた楽曲で自国民を鼓舞し、ウクライナは不屈で無敵だと世界に示そうとしている。

 創造を意味するトボルチはアンドリー・フツリャクさん(27)とナイジェリア出身のジェフリー・ケニーさん(25)のユニット。2人はウクライナ西部テルノピリの大学で学んだ。8日にはリバプール中心部でファンとの交流イベントに参加。ウクライナ西部出身の高校生カルメリータさん(17)は「最高にかっこいい。国の代表として、誇らしい」と話した。

 今回披露する楽曲は「鋼鉄の心」で、侵攻直後の最激戦地、南東部マリウポリのウクライナ側最後の抵抗拠点となったアゾフスターリ製鉄所で激しい攻防が続いている時に着想したという。

ハートをかたどったオブジェと記念撮影に興じる来場者=8日、リバプール(ロイター=共同)