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共同通信
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日本で1キロワット時の電気をつくる際に排出される二酸化炭素(CO2)は2022年に484グラムで、世界平均より多く、先進7カ国(G7)で最多だったことが英シンクタンク、エンバーの分析で9日までに分かった。発電部門のCO2総排出量も前年比2.1%増となり、増加率は世界平均の1.3%を上回っている。
日本の発電部門の脱炭素化が国際的に見ても遅れていることを示す内容。エンバーは、再生可能エネルギーの比率が低く、政府の導入目標も「欧州などに比べ小さい」と指摘。特に風力発電の開発遅れが目立つとした。
エンバーによると、22年の発電1キロワット時当たりの排出量は世界平均が436グラム。G7では最も少ないフランスが85グラム、英国257グラム、米国368グラムなどだった。メキシコや韓国も日本を下回った。
日本の発電部門のCO2総排出量は約4億6800万トンだった。12年をピークに減少が続いていたが、前年より950万トン増えた。中国、米国、インド、欧州連合(EU)に次ぐ世界5位の水準。