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共同通信
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政府が新型コロナや物価高の対策として自治体に分配する地方創生臨時交付金について、縮小や廃止を含め大幅に見直す方向で調整に入ったことが10日、分かった。新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に移行し、経済活動が正常化しつつあるため平時の歳出に戻したい考えで、6月にまとめる経済財政運営の指針「骨太方針」に一定の方向性を反映させる方針だ。
防衛費増額や少子化対策の財源が求められる中、歳出削減を図る狙いもある。ただ地方経済は新型コロナによる打撃から完全には回復しておらず、反発も予想される。
関係者によると、臨時交付金のうち新型コロナ対策部分については廃止し、物価高対策は別の制度として残すなどの案が浮上しているという。
臨時交付金は新型コロナの拡大に伴い創設され、2020年度以降、計18兆3260億円の予算を計上してきた。現在は物価高対策への充当も可能になっている。しかし、花火大会や婚活支援といった本来の制度の趣旨とは関連が薄いとみられる事業に充当されるケースもあり、問題視する声が上がっていた。