センチュリー購入、原告逆転敗訴

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共同通信

 山口県が貴賓車としてトヨタの最高級セダン「センチュリー」を2090万円で購入したのは違法な公金支出だとして、元県職員松林俊治さん(76)が県を相手取り、購入費全額の賠償を村岡嗣政知事に請求するよう求めた訴訟の控訴審判決が10日、広島高裁であった。西井和徒裁判長は、全額の賠償請求を山口県に命じた一審判決を取り消し、松林さんの請求を棄却した。

 22年11月の山口地裁判決は、センチュリー購入の必要性の検討が不十分で「財務会計上の違法行為」と認定。購入決定という重要事項に関し知事には県の会計担当者らを指揮・監督し、違法行為を阻止するべき義務があったのに違反した過失があると判断した。