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共同通信
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全日本柔道連盟(全柔連)の山下泰裕会長(65)が6月に退任する方向であることが19日、複数の関係者の話で分かった。日本オリンピック委員会(JOC)会長や国際オリンピック委員会(IOC)委員など要職を兼務し、負担の大きさが理由とみられる。全柔連名誉会長となり、後任は日本製鉄元副社長の中村真一副会長(64)が昇格する見通し。
全柔連は6月28日の評議員会と臨時理事会で役員を改選する。山下氏は2017年から会長を務め、現在は3期目。19年に東京五輪招致疑惑でフランス司法当局の捜査対象となった竹田恒和氏の後を継いでJOC会長に就任後は、全柔連に携わる時間が減っていた。
山下氏は1984年ロサンゼルス五輪男子無差別級覇者で国民栄誉賞を受賞するなど、抜群の知名度と存在感を誇る。関係者によると、柔道界内部で会長職の続投を望む声もある一方、自身は職務に専念できない状況を考慮したという。
中村氏は19年に全柔連理事に就任。現在は日鉄物産社長を務めている。