米でLGBT向け商品に反発

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共同通信
米小売り大手ターゲットの店頭に展示された「プライド月間」の商品=24日、東部ニュージャージー州(AP=共同)

 【ニューヨーク共同】米国で6月にLGBTなど性的少数者の権利擁護を訴える「プライド月間」を迎えるのを前に、企業が性的少数者向けに販売した商品や広報戦略に対し、保守派の反発が強まっている。商品を撤去した店舗もあり、逆に差別を助長する結果になるとの懸念が出ている。

 「従業員の安全と健全な労働環境を脅かす危険を感じている」。米メディアによると、小売り大手ターゲットは23日、プライド月間に合わせた展示と一部商品の販売をやめると明らかにした。従業員が怒った利用客に詰め寄られたり、展示が荒らされたりしたという。

 性的少数者を自認する米国人は増加傾向にあり、2021年の世論調査では7.1%に上った。ターゲットなどの企業はその購買力に期待して関連商品を例年売り出してきた。

 だが保守派は近年、リベラルな価値観を敵視する「文化戦争」を仕掛け、対立が激化。ターゲットの商品で最も問題視されたのは、男性器があっても身に着けられる女性用のようなデザインのワンピース水着だった。