新鋭装備、他国に先駆け開発

Published by
共同通信
首相官邸

 政府が月内に閣議決定する経済財政運営指針「骨太方針」の防衛分野原案が判明した。各国が人工知能(AI)などを使った新鋭兵器開発を進めているのを踏まえ「画期的な装備品を他国に先駆けて実現する研究開発」に取り組むと明記。ロシアや中国への対応では、偽情報対策などの情報戦対応強化も盛り込んだ。台湾有事などを念頭に南西諸島での避難施設確保も掲げた。関係者が2日、明らかにした。

 政府は与党の了承を得た上で、年末の予算編成に反映させ、具体化を図る。2024年度にも先端技術を生かした装備品開発をけん引する新たな研究機関を創設する方針だ。

 「画期的な装備品」はこれまでにない技術や発想を用いた「ゲームチェンジャー」と呼ばれる兵器を念頭に置いている。原案はその開発に向け「民生の先端技術の積極的な活用」も打ち出した。無人機などが想定される。

 偽情報対策では「情報収集・分析、対外発信の体制と能力を強化する」とした。ロシアによる偽情報拡散や、中国によるソーシャルメディアなどを通じた情報戦への対応を急ぐ考えだ。