インド、現場に衝突防止装置なし

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共同通信
インド東部オディシャ州の列車事故現場で活動する救助隊員ら=3日(AP=共同)

 【ニューデリー共同】インド東部オディシャ州バーラソールで288人が死亡した列車衝突事故で、現場付近の路線に衝突を自動的に防止する装置が設置されていなかったことが分かった。インドメディアが4日までに報じた。事故を起こした列車は時速120キロ前後で走行していたとみられ、高速だったことで被害が大きくなった可能性がある。

 信号の表示に問題があったとの情報もあり、当局が調査を進めている。

 現場周辺では、運転士が信号を見落とした場合に警告したり、同じ線路上で別の列車が接近した場合に自動停止させたりする装置が整備途中だったという。

 事故は2日に発生。南部タミルナド州に向かう旅客列車が誤った線路に進入し、貨物列車と衝突して脱線した。その後に東部の西ベンガル州方面に向かう対向の旅客列車と衝突したとみられる。2本の旅客列車には計数千人が乗っていたもようだ。