米債務上限の停止法が成立

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共同通信
ホワイトハウスで演説するバイデン米大統領=2日(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は3日、連邦政府の債務上限の効力を2025年1月まで停止する法案に署名し、同法が成立した。ホワイトハウスが発表した。今月5日にも米国債がデフォルト(債務不履行)に陥る危機が迫っていたが、直前で回避された。

 バイデン氏はツイッターで、自身が署名する様子の動画を公開し「史上初のデフォルトを防ぐ超党派の法案に署名した」と強調。「世界最強の経済をつくるための仕事を続ける」と訴えた。

 同法は、バイデン氏と野党共和党のマッカーシー下院議長との合意に基づく内容。共和党が求めた国防費以外の歳出の抑制と引き換えに、25年1月まで債務上限の効力を停止し、新たな借り入れを可能にする。今年1月に現在の上限である約31兆4千億ドル(約4400兆円)に達していた。

 上下両院は今月1日までに、与野党の賛成多数で法案を可決。バイデン氏は2日の演説で「経済危機と経済破綻を免れた」と述べていた。

 米議会予算局(CBO)によると、今後10年で財政赤字が総額1兆5千億ドル減少する。

3日、債務上限の停止法案に署名するバイデン米大統領(本人のツイッターから)