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共同通信
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熊本市は9日、市立熊本市民病院で2020年、医師が帝王切開を行う判断が遅れて胎児に重度の障害が残る医療事故があったことを明らかにした。責任を認めて1億5千万円の損害賠償金を支払い、和解する方針。16日開会の市議会で関連議案を提出する。
20年6月5日に妊婦が出産中、胎児に重大な容体の変化が生じたにもかかわらず、担当医は経過観察を約1時間続けた。胎児の心音が聞こえなくなり、緊急で帝王切開の方針を決めたが、胎児は新生児仮死の状態で生まれて重度の障害が残った。
日本医療機能評価機構が設置する原因分析委員会から22年9月、経過観察の継続は「一般的ではない」と評価されたという。