6月10日 編集後記
“カナダの山火事で、NYの空が見えない???”
編集部が気になった1週間の出来事
MTA、ホームドア設置を推進 地下鉄の突き落とし事件防止に
ホームドア設置の理由が、日本は自殺と人身事故防止、ニューヨークは突き落とし防止というのが興味深い。(編集部 I)
大気汚染から肺を守る方法 外出を控え、屋外では必ずマスクを
NYでコロナ以外でマスクが必要になるとは思わなかった。(編集部 W)
治療費比較を可能とする法案可決 NY市議会、透明性の担保目指す
高額なアメリカの医療費。費用情報が容易に入手できるようになるか。(編集部 A)
編集後記 ““カナダの山火事で、NYの空が見えない???””
皆さん、一週間お疲れさまでした。今週もいろんなことがありましたね。それにしても、カナダの山火事によるNYでの大気汚染には、驚きましたね。安全基準の11倍もの微粒子が観測され、1999年の観測史上最悪、しかもNYCの大気が世界で一番汚くなったとのことで、異様な光景でしたね。(ちなみに、観測史上2番目に最悪だったのも、2002年カナダの山火事が原因とのことですので、何十年に一度起こるのかもしれませんね。)金曜には正常値に戻っていたので、当初想定よりは期間が短くて、少しほっとしました。
全米では、ペンス前副大統領やクリスティー前NJ州知事も共和党大統領候補選への出馬を表明し、いよいよ来年11月の大統領選に向けて、選挙色が強くなってきましたね(共和党候補者は、既に10人)。またその共和党大統領選のフロントランナーであるトランプ前大統領は、意図的な国防情報の所持を中心に、7つの案件37もの罪状で、起訴状がだされました。(日本では、なかなか起訴された候補者が、党代表もしくは首相選挙での最有力者というのも、なかなか考えにくいですよね。。。)この件は、想定されていたとは言え、今後ますます共和党内での“踏み絵”を含めて、政治の分断に繋がると思います。
ちなみに、今週Bostonに行っていました。さすがバイオテックの中心地ということで、景気も非常によく、ホテルはNYより高くなっているのではという印象を受けました。不動産会社の方によると、過去5年ぐらい年率2桁でレントが上昇しているところもあるとのこと(5年で2倍…)でしたが、市内の実験用ラボ施設も充実しており、資産運用会社などのオフィスもきれいになっていたので、まだまだ勢いを感じました。さらに、そのBostonでのバイオテック業界の魅力を語っているのが、英語が母国語でない海外からの“永住組”というあたりに、やはりBostonにおけるエコシステムの強さを感じました。
現在のようなインフレ状況を考えると、多少の調整は起こると思いますが、ベンチャーが活躍しやすい環境や国内優秀人材の集積(アカデミアも)だけでなく、海外の優秀な人材およびそれらの人材通じた海外との結びつきといったエコシステムの強さは、今後も持続・成長するように思います。なにより、皆さんいきいきと新しい挑戦ができる環境というのが、いいのでしょうね(ベンチャー施設での2年生存率が10%であったとしても。失敗したら、また新しいことに挑戦すればいいし、そもそも挑戦してみないと始まらないですもんね)。
Bostonでお話しした方々も、いつでも会える環境の重要さをおっしゃっていましたし、私自身も多くの方と集中的にお会いすることができ、多くの刺激や気づきをいただきました。やはり、まだまだin-personの重要性は変わらないでしょうし、その点では創造性がもとめられる企業ほど、従業員に出社を促すトレンドにあるのも、改めて理解できる気がしました。(しかも、ここ数カ月は“Generative AI競争”ブームですし。ただし、出社も、週3日要請ですけどね。。。)
NY周辺の空気はすっかり戻りましたし、週末は好天に恵まれるようですので、皆さんも、今週外にでられなかった分を取り戻すためにも(外出できなかったせいで、仕事は思ったより進んだ???)、週末は外でゆっくりとリフレッシュされてはいかがでしょうか。ではよい週末をお過ごしください。
編集部より
今週の1枚
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