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共同通信
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岸田文雄首相は12日の参院決算委員会で「次元の異なる少子化対策」を巡り、財源は歳出削減などで賄い、国民負担を増やさないと重ねて説明した。「徹底した歳出改革を先行させ、公費の節減や社会保険負担の軽減を活用し、実質的に追加負担を生じさせないことを目指す」と述べた。消費税などの増税も否定した。
政府が公表した少子化対策の素案は、2030年代初頭までに子ども関連予算の倍増を目指すと明記。一方、裏付けとなる財源は示していない。
決算委で無所属の上田清司氏は「選挙前はおいしい話をする。終わったら増税や『ステルス増税』というパターンが多い」と指摘。首相は「実質的に追加負担を生じさせない。この基本を守る」と言明した。
ロシアによる侵攻が続くウクライナへの支援に意欲を強調。地雷やがれきの除去などを挙げ「今後もウクライナ側のニーズを踏まえ、日本らしいきめ細かな支援を迅速に行いたい」と述べた。
参院決算委は首相と全閣僚が出席し、21年度決算に関する締めくくり総括質疑を実施した。