ネット電話の本人確認を強化

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共同通信
総務省

 総務省が、インターネット回線を使って通話するIP電話について、契約時の本人確認を強化する方針を固めたことが14日、分かった。近く省令を改正し「050」で始まる番号のIP電話の契約時に、事業者に利用者の本人確認を義務付ける。特殊詐欺グループが身元を隠すため、本人確認が不要な050番号を使っているとの指摘があるためだ。

 特殊詐欺では実際の発信地とは違う電話番号を被害者のスマホに表示させる手口も使われる。このケースで悪用される民間事業者による転送サービスの規制も強め、特殊詐欺抑止につなげる。

 050番号は電話回線を使った固定電話よりも導入費用や利用料が安く、企業が利用するケースが多い。現在は契約時に本人確認の義務がなく、番号を提供する事業者に対応が委ねられている。

 特殊詐欺では、実際の発信地と違う「03」で始まる番号を被害者のスマホに表示させて都内の固定電話からの着信と誤解させ、話を信用させようとする手口が多いとされる。これには民間事業者の転送サービスが利用され、事業者が保有する番号がスマホに表示される。