射撃訓練開始直後に事件発生か

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共同通信
逮捕された自衛官候補生の所属する部隊がホームページで公開している新人隊員の射撃訓練の様子

 岐阜市の陸上自衛隊射撃場で男性隊員3人が自動小銃で撃たれ、2人が死亡、1人がけがを負った事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された自衛官候補生の男(18)は、訓練で実際の射撃が始まった直後に銃を発射したとみられることが15日、陸自への取材で分かった。

 岐阜県警は15日、容疑を殺人に切り替えて男を送検する。県警と陸自の警務隊は、事件当時の状況を調べる。

 陸自によると、訓練の事前計画では、岐阜市の日野基本射撃場で、14日午前8時ごろから安全教育を開始。参加者は自衛官候補生約70人と指導役となる隊員約50人だった。実際の射撃は午前9時ごろに始まり、伏せたり座ったりした姿勢で、場内の的を狙って射撃する予定だった。

 男は午前9時10分ごろ、「89式5.56ミリ小銃」を指導役の陸曹3人に向けて発射した。このうち52歳隊員は胸部、25歳隊員は脇腹をそれぞれ負傷し、運ばれた病院で死亡した。もう1人も左脚にけがを負った。