Published by
共同通信
共同通信
【北京共同】中国の習近平国家主席(共産党総書記)は15日、70歳の誕生日を迎えた。68歳以上は引退との慣例を形骸化させて総書記、国家主席の3期目に入り、党による政府機関への指導を強化。自身への権力集中を加速させている。明確な後継候補を置いておらず、4期目も視野に入っているとみられる。
西側の価値観を敵視する習氏の長期支配が当面続き、米中関係の安定化は見通せない。今世紀半ばまでの目標「中華民族の偉大な復興」に向けて台湾統一は欠かせないとしており、台湾への軍事圧力も続く見込みだ。
習氏は昨年10月、69歳で総書記を続投した。一方、68歳に達していなかった改革派の李克強前首相らを排除。最高指導部を習氏に忠実な腹心で固め、今年3月の全人代で新政府を発足させた。総書記任期は2027年までだが、指導部メンバーに後継となりそうな人物は見当たらない。
全人代後の3月、国務院(政府)は「国務院工作規則」を改正。「政府業務の全過程、各分野で党の指導を徹底する」と定め、政府への党の統制を強化した。