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共同通信
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水俣病の原因企業チッソ(東京)がメチル水銀を含む有毒な工業排水を流した「百間排水口」の樋門に関して、熊本県水俣市が17日に予定していた撤去工事を延期することが16日、市への取材で分かった。百間排水口は「水俣病の原点の地」とされる。撤去を知った各種団体から、水俣病を象徴する遺産として、保存を求める要望が複数寄せられたという。
市関係者によると、7月末までの工期完了を目指す方針に変わりはないが、保存を求める水俣病患者や支援者向けの説明会を急きょ開催する方針。
撤去対象は木製の樋門の各ゲート部分4基とコンクリート製の足場。いずれも腐食が進んでおり、崩落の危険性があるとしていた。