指導役上官が取り押さえ

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共同通信

 岐阜市の陸上自衛隊射撃場の小銃発射事件で、自衛官候補生の男(18)=殺人容疑で送検=は、隊員3人を撃った後、屋内型となっている場内で指導役の上官に取り押さえられ、事件から約20分後、岐阜県警に引き渡されたことが17日、関係者への取材で分かった。男は3人に撃ったほかにも小銃を発射し、壁などに当たっており、陸自の警務隊と県警は当時の状況を調べている。

 関係者によると、男が所属した新隊員教育隊は14日午前9時ごろから、射撃訓練を開始。約70人の候補生と指導役となる約50人の上官や先輩隊員らが参加していた。

 男が訓練で使われる小銃を3人に向け発射したのは午前9時10分ごろ。撃った直後、指導役の上官1人が取り押さえた。射撃場の外には2人で連れ出し、留め置いた。県警が到着したのは、約20分後の午前9時半ごろ。引き渡しを受けた後、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。

 陸自によると、死傷の3人と男は、名古屋市の守山駐屯地に拠点を置く第35普通科連隊の新隊員教育隊に所属していた。