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共同通信
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ロシアのプーチン大統領は16日、北西部サンクトペテルブルクで開催中の国際経済フォーラムの全体会合で演説した。ウクライナ侵攻を巡り欧米の制裁を受ける中、今年1.5~2%程度の国内総生産(GDP)成長率を達成できる可能性があると自信を示し、非欧米諸国と関係を強化する姿勢を鮮明にした。
侵攻後に撤退した日欧米の企業を念頭に「外国メーカーがロシア市場に戻りたいなら、誰に対しても扉を閉ざさない」と配慮。一方、中国との貿易の80%以上がルーブルか人民元で、旧ソ連諸国でつくるユーラシア経済同盟(EAEU)加盟国とは約90%がルーブルで決済されていると述べ、ドルやユーロ依存脱却を目指すとした。
安全保障強化のため国防費を増やしたが「財政はおおむね均衡している」とも指摘した。
フォーラムには主賓国アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド大統領のほか、アルジェリアのテブン、アルメニアのハチャトゥリャン両大統領、キューバのマレロ首相らが出席し、約130の国・地域から遠隔を含め1万7千人以上が参加。日米欧など「非友好国」報道陣の取材申請は拒否した。