反転攻勢ウクライナ、進軍が減速

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共同通信
19日、ウクライナ東部ドネツク州で砲撃準備をするウクライナ兵ら(ロイター=共同)

 【キーウ共同】反転攻勢を続けるウクライナの進軍速度が落ちている。マリャル国防次官は19日、ロシアが全軍を投入し激しく抗戦しているため、進軍が非常に困難になっていると認めた上で、任務は予定通り果たしていると強調した。戦果への期待や焦りが国民に広がる中、現時点での集落奪還や進軍距離で軍の作戦が評価されるべきではないと訴えた。

 マリャル氏は12日、反転攻勢1週間の戦果として計7集落を奪還し、計90平方キロの領土を取り戻したと発表した。しかし19日に2週間の戦果として追加できた奪還集落は八つ目の南部ザポロジエ州ピャチハトキだけ。取り戻したとする領土も計113平方キロにとどまった。

 ゼレンスキー大統領は19日の動画声明で「彼ら(ロシア)は陣地を失うばかりだが、私たちは失っておらず、解放しているだけだ」と述べ、国民に理解を求めた。

19日、ウクライナ東部ドネツク州バフムト近くで砲撃するウクライナ軍(ゲッティ=共同)