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共同通信
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ブリンケン米国務長官は18日、北京を訪問し、中国の秦剛国務委員兼外相と5時間半にわたり会談した。米中関係の悪化に歯止めをかけ、偶発的衝突の回避に向けた対話を確保する狙い。焦点の台湾情勢など両国の利害が対立する安全保障分野について議論。2021年1月のバイデン政権発足後、国務長官を含めた閣僚の訪中は初めて。
国務省によると、ブリンケン氏は会談で、不測の事態を防止するため意思疎通を維持することの重要性を強調した。複数の分野で懸念を伝達。対話を続けるために秦氏をワシントンに招待し、日程を調整することで一致した。
冒頭で両氏は握手。米中関係の悪化に懸念が高まっており、両国は軍同士を含めた当局間の意思疎通の活性化を探る。世界経済の安定や気候変動といった分野では協力を模索。バイデン米大統領が意欲を示す習近平国家主席との会談につながるかどうかも注目される。
両外相は会談の議題を14日の電話会談で事前に整理した。双方の立場の溝は多分野で深く、歩み寄りが実現する可能性については悲観的な見方が強い。