あすなろ福祉会にきょう改善指導

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共同通信
監査のため社会福祉法人「あすなろ福祉会」の建物に入る北海道の職員ら=2022年12月、北海道江差町

 北海道江差町の社会福祉法人「あすなろ福祉会」(樋口英俊理事長)が運営するグループホーム(GH)で結婚や同棲を希望する知的障害者が不妊手術や処置を受けていた問題で、北海道は21日、意思決定支援への配慮が不十分だったほか、相談内容の記録がなかったとして同法人に改善するよう指導する。

 昨年末から障害者総合支援法に基づく監査に入り、当事者を含む関係者56人から聞き取り、結婚などを希望した10組20人のうち13人が処置を受けていたと確認した。

 処置がGH入居の条件となっていたり、処置を強制したりした事実は確認できなかったとしたものの、同法人に対しては地域の関係機関と連携し、利用者の意向に応じたサービスを提供できるよう、さらなる努力を求める。

 共同通信が昨年12月18日、結婚などを希望したGH利用者が不妊処置を受けていると報道。樋口理事長は翌19日の記者会見で、処置を受けたのは8組16人とした上で「子どもがいじめられる可能性がある。親の責任も果たせない。起こり得ることを話して選択してもらう」と説明した。